今話題沸騰の発芽玄米。
実際に作るのは難しそうだし、スーパーに売ってる発芽玄米は高いし、毎日作るのは大変ですよね。
しかし、発芽玄米は誰でも簡単に作れるうえに、健康を維持するのに驚きの力があります。
本当に美味しい発芽玄米を作る
普段白米を食べている方や、以前玄米を食べたことのある方の中には、「玄米って食べにくい」と感じた方がいるかもしれません。
確かに普通の炊飯器で玄米を炊いたとしても、とても美味しいとは言えないご飯ができてしまいます。
お米の芯は残ったままだし、表面もなんだかびしょびしょで、食感はお世辞にも良いとは言えません。そんなご飯は二度と食べたくないですよね。
以前普通の炊飯器の『玄米モード』で作った玄米ご飯を食べた私は、その後数日お腹を下してしまいました。
こんな経験をすると、その後数日間ご飯の匂いを嗅ぐのも嫌になります。
でもこれはもったいないことです。
正しいやり方を知っていれば誰でも失敗なく簡単に発芽玄米は作れるのです。
発芽玄米を作るために最低限必要な道具
発芽玄米を作るのには、土鍋か圧力鍋、ザルと泡立て器、玄米を浸水するためのボウルがあれば良いです。
(酵素玄米炊飯器があれば浸水用のボウルすら必要ありません)
作り方は、まずザルに適量の玄米を入れ、泡立て器で研ぎます。
この時、ザルと泡立て器を使い、表面の果皮を傷つけるように研ぐのがコツです。
この手順を加えることで、炊飯時に果皮が割れやすくなり、食感が良くなります。
白米と違い、玄米は研ぎ汁が透明です。このため頻繁に水を取り替える必要はありません。
研ぎ終わった玄米が入ったボウルに炊飯時に使うのと同量の水を入れ、そのまま常温で保存します。
気温が高い夏は、冷蔵庫の中で保管すると嫌な臭いが発生しにくいです。
目視で発芽しているのを確認します。
0.5mm程度胚芽部分が盛り上がっていれば成功です。
常温だと最低でも4時間。
水を換えながらであれば、12時間くらいまでは発芽させておけます。
浸水時にお米からアブシシン酸が排出されます。これは発芽毒とも言われるもので、炊飯前に水と一緒に捨てます。
炊飯は可能であれば圧力鍋を使うと良いです。
圧力鍋は沸点を高くし、高温でお米を炊きあげ、加圧するので、果皮を食べやすくしてくれます。
土鍋も他のお鍋より3−4倍強いと言われる遠赤外線で、芯の残りやすい玄米を内側から加熱できるので、炊きあがりの食感はとても良いものになります。
圧力鍋の場合は自然に減圧し蓋が開けられるようになるまで待つのが良いです。
また、土鍋の場合は炊きあがったらご飯を底からかき混ぜ、蓋をして10分程度蒸らすと良いです。
これだけで本当に美味しい発芽玄米を食べることができます。
玄米は体に悪いというのは本当?
玄米は身体に悪いのではないですか?という質問を受けることがあります。
確かに炊飯前の玄米には3つの有毒な物質が含まれています。
まず、代表的なものが、残留農薬です。
農薬は主に果皮に残りやすい上、水で研いだとしても、果皮表面の農薬を洗い流すに過ぎません。
また、白米であれば、精米することで果皮に含まれる農薬をなくすことができます。
加熱でも農薬を減らすことができますが、油で揚げるのと違い、炊飯の熱だと除去効果は少ないです。水に溶けだした農薬も再びご飯に吸収されるのであまり効果はありません。
そのため、発芽玄米を食べる時は、必ず低農薬か無農薬のお米を選ぶことが重要です。
次に玄米に含まれる有毒物質はアブシシン酸です。
これは果皮に包まれた胚乳を守るために玄米が作り出した毒です。
アブシシン酸に関しては様々な研究結果があるのですが、ミトコンドリアを傷つける可能性も示唆されていますので、できれば摂りたくない物質。
(近年、米国環境保護庁(EPA)が消費者に危害が生じる可能性はないと公表しました)
いずれにせよ食味を落とすアブシジン酸はできれば減らしたほうが良いです。
最後にフィチン酸の存在です。
こちらは長い間必須ミネラルの吸収を阻害することが知られています。
しかしながら近年の多くの研究により、フィチンには強力な抗酸化作用があり、尿中カルシウム濃度に関与し、尿路結石や腎結石の予防や再発防止に効果があることが分かってきました。
参考:フィチン酸について/2008 Japan Food Research Laboratories
従って、少量のフィチン酸を摂取することに大きな問題は無さそうです。
これら3種類の毒の働きを弱め、食味を上昇させるのが玄米の浸水です。
発芽玄米の持つ驚きの力
少しだけ発芽した状態の玄米は、より正確に言うと、発芽の準備に入ったものです。
この発芽玄米を日常的に摂ることで、メタボリックシンドロームや糖尿病等の生活習慣病の予防・改善が期待できます。
こんなに簡単に日常で摂れるスーパーフード。
是非ご家庭で試してみてくださいね。
酵素玄米を簡単に作るならこちらの記事がオススメ。