酵素玄米と発芽玄米には違いがあるのか?
結論から言うと、この2つの意味は違います。
酵素玄米とは、玄米と小豆と自然塩を高圧力、高火力で炊飯したものを数日熟成させたものです。
発芽玄米とは、炊飯前の玄米を一定時間水につけることで、玄米から芽が出てきたものを言います。
では具体的にどうやって作るのか?なぜこの2つが現代日本で大人気なのか?その理由を説明していきます。
酵素玄米
酵素玄米とはもともと、秋田出身の医師である長岡勝弥氏が提唱した長岡式健康法が発祥とされています。
長岡氏は、医食同源という考えのもと、ご縁のある方に玄米菜食を通じた健康法を伝える活動をされていました。
この様々な考え方の中に、酵素玄米食という物がありました。
適切な材料と適切な温度と圧力によって作られた玄米ご飯を、数日間(3日以上)1日1回かき混ぜ、熟成させることにより、栄養価の高い食感の良い玄米ご飯が食べられます。
当時は圧力鍋等を使い、手間を掛けないと作れなかった酵素玄米も、今では酵素玄米炊飯器を使うことで、白米炊飯よりも手軽に作れるようになりました。
精米された白米を研ぐ時には、大量の糠(ぬか)が出るので、研ぎ汁捨てが大変。でも玄米を研いでも糠が出ないので、研ぎ時間が大幅に短くて済むのです。
また精米された白米より圧倒的に栄養価が高い酵素玄米をとることで、人体に必要な必須アミノ酸の8種類全てがカバーできます。
精米されていない玄米は、果皮と呼ばれる殻が硬く、一般的には美味しくないとされてきました。しかし現在では酵素玄米炊飯器で1.8気圧程の高圧で炊飯することにより、この殻を破壊できるようになりました。
このように、酵素玄米は食感も消化にも良い完全食として、芸能界を始め、美容と健康に関心のある人を中心に広まっていったのです。
発芽玄米
発芽玄米とは、玄米を浸水することで果皮部分を柔らかくし、発芽させたものです。
では発芽させるメリットとは何でしょうか?
みなさんご存知のように、穀物というのは栽培の過程で、多くの害虫、害獣、病気の危険に晒されています。
穀物の種子にも新たな生命を生み出すほど多大な栄養分が含まれているので、虫や動物もその種子を食べたいと思います。
そこで玄米を含む穀物は、そのままでは食べにくくなるように果皮という、言い換えれば鎧の役割をするもので種子を守ろうとします。
この鎧は、硬いだけではなく、動物によっては食べることで健康被害があったり、生命活動を停止してしまうような毒を含んでいたりするのです。
玄米が自身の種子を守るために発達した殻と毒が、私たちにとって玄米は食べにくいと感じる原因です。
玄米を浸水することで、この殻が内側から割れ、種子が毒の害を受けないよう、毒を排出します。この毒はアブシシン酸(ABA)と呼ばれ、器官離脱、老化の促進、種子休眠の誘導をする物質です。
玄米を浸水してしばらくすると、鼻をつくような臭いが出てきます。これがアブシシン酸と細菌による腐敗臭で、別名『発芽毒』と呼ばれるものです。
また発芽の際には上記のアブシシン酸が放出され、代わりに植物の成長ホルモンのジベレリンが分泌されます。
こうして玄米が本来持つ栄養価を含み、毒素を排した発芽玄米ができるのです。
この芽は長い必要はなく、ほんの少し(0.5mm程度)で十分です。あまり長く浸水すると芽が長くなり過ぎ、栄養が成長に使われ、食感も悪くなります。
また特に夏場は水の腐敗が進み、食べるのに適さなくなってしまいます。
発芽酵素玄米
『発芽した玄米を酵素玄米にすることもできるのでは?』
と思われた方も多いと思います。
その通り!発芽酵素玄米は作れます。
実は浸水して発芽した玄米を、酵素玄米炊飯器を使って炊飯することで最も栄養価が高く、もちもち美味しい発芽酵素玄米にしてしまうことができます。
酵素玄米の栄養素はそのままに、食感を悪くしていたアブシシン酸を排した本当に美味しいご飯はご自宅でも簡単に作ることができるのです。
発芽酵素玄米を作る
現在市販されているほとんどの酵素玄米炊飯器には、発芽モードがあります。これは4時間程度玄米を浸水させ、発芽した後に高圧炊飯するものです。
発芽玄米は炊飯器なしでも作ることはできますが、浸水時間を長くしすぎてしまうと、水に腐敗臭が出てきます。
また発芽までの浸水時間は外気温の影響で大きく受けて変わります。専用炊飯器を使わずに、季節や天候によって浸水時間変えるのは、毎日の食事の準備では現実的とは言えません。
酵素玄米炊飯器はボタンを押すだけで美味しい発芽酵素玄米ができてしまうのです!
まとめ
国内の物価はどんどん上昇し、仕事も忙しくなり、多くの人が安くて速いファストフードを利用しています。
確かにファーストフードを食べるのは簡単ですが、実は発芽酵素玄米を作るのもそんなに手間ではありません。
専用の炊飯器で炊きあがったご飯を、毎日茶碗によそう時についでにお釜の中のご飯をかき混ぜれば良いのです。そうすると1人暮らしの方であれば、4合炊きで毎日1食、1週間美味しい発芽酵素玄米が食べられます。
また玄米食は腹持ちもよく、白米茶碗1杯で少なく感じる男性の方でも、茶碗1杯の玄米で満足して間食も減るというメリットがあります。
簡単美味しい発芽酵素玄米を是非ご家庭でも試してみてくださいね!
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